Parabootパラブーツが好きです。パラブーツ以外の革靴は持っておりません。
カジュアルにも、ビジネスにも、雨の日も大丈夫。
ソウルを交換することで一生履き続けることができる、素晴らしい革靴です。
さて、長く使うためには定期的なメンテナンスが欠かせません。今回は、所有するパラブーツ、シャンボードのメンテナンス方法を伝授いたしましょう。
今回の対象は、ブラウンのシャンボード。
すでに15年は履き続けいています。
このモデルは、ヒール部分にステッチのない、伊勢丹新宿店の特注モノです。ソウルも当初は「RP」マークのないタイプでしたが、すでに純正のソウルに交換しています。もう、2回は交換したでしょうか。
そろそろ交換も視野の時期です |
かかと部分にステッチのない特注モデル |
このように、かかと部分にステッチがないため、かなり柔らかい印象のシャンボードです。
では、このシャンボードのメンテナンス方法を紹介します。
(1)クリーニングオイルで古いクリームを落とす
かなり汚れて古いクリームが残っている場合は、パラブーツ純正のクリーニングオイルで汚れを落とす必要があります。毎回ではなく、1年に一度くらいの割合で利用しています。
汚れを落としたら、約半日は乾燥させるために寝かします。すぐにクリームを塗るとノリが悪いので、じっくり待ちましょう。理想としては1日置くのがよいと思います。
さて、これからメンテナンスをしますが、どうしてもタグが汚れてしまいます。タグにクリームがつくとなかなか落とせないですので、あらかじめマスキングテープなどでタグ部分を覆っておきます。こうすることで、タグに汚れがつくことを防ぎます。
粘着力の弱いマスキングテープなどでタグを保護 |
(2)シュークリームはもちろんパラブーツ純正品
準備ができたら、クリームをまんべんなく塗っていきます。
クリームはもちろんパラブーツ純正を利用。このブラウンの靴には「MARRON MOYAN」という明るいクリームを使っています。
しかし、パラブーツ純正のクリームはなかなか扱いが難しい。しばらくすると蒸発して、ゼリー状になり、さらに放っておくと固まってしまいます。今回はゼリー状になっておりました。
ゼリー状に固まっていた |
今回はこのまま使えましたが、さらに固まってしまっていた場合はどうしたらよいか知っていますか?
青山のショップに電話をしてきいたところ、「水を入れてかき混ぜて柔らかくしてください」とのことでした。水です。決して油性のものではないのです。このクリームは水分を多く含んでいるので水で調整可能とのことです。固まって使えない場合も、水を含ませて復活させることができるのです。塗りづらくなった場合は、是非お試しください。
(3)ブラシでクリームを塗りつける
さて、クリームを塗りつけるオススメのブラシは歯ブラシ大の靴専用ブラシ。これは無印商品で購入したものです。あまり柔らかいと毛が曲がってしまい、十分にクリームを刷り込めないため、ほどほどの硬さのブラシがオススメです。
色ごとに用意します |
ブラシでクリームをすくい取り、まんべんなく塗りこんでいきます。
あまり大量にぬると乾いたときに色合いにムラができますので、できるだけ薄く刷り込んでいきます。
かかと部分の傷も補色のために刷り込む |
傷などで色がはげているところは、念入りに刷り込みます。
傷が目立たなくなりました |
そうして全体をくまなく塗って終了。
マットな感じのシャンボードとなります。
(4)クリームを拭き取る
塗りつけが完了したら、拭き取りです。ポリッシュ用の布が最適ですが、わたしはまずはタオル地の布で拭き取ります。力を入れて拭き取ります。
とにかくゴシゴシ拭き取ります。
(5)磨く
そうして磨きの工程です。これもポリッシュ布が最適ですが、わたしの場合はタオル地の布で引き続き力をいれて磨き上げます。
(6)ブラッシングで仕上げ
そうして最後の仕上げはブラッシングです。硬めのブラシでごしごしと、あまったクリーム分を取り除くために磨き上げます。この工程でかなり輝きが出ます。
色によってブラシは使い分けます |
いかがでしょうか。
青山のパラブーツショップでは、購入者へのサービスとして、毎年「ポリッシュフェアー」として靴を無料で磨いてくれるサービスを行っています。どれだけ素晴らしくなって戻ってくるのだろう、と期待しましたが、そんなに綺麗になって戻ってくることはありませんでした。2週間も預けてしまうためもうやめてしまいましたが、日頃メンテナンスをしていない人にはよいサービスでしょう。もっとも、パラブーツを購入するような人は、靴を大切にし、愛しているひとでしょうけど。
では、次回は、ディーブブランのシャンボードのメンテナンスを紹介します。